賤の男(しずのお)の垣根に春のたちしより 古野(ふるの)に生ふる若菜をぞ摘む 浅間嶺近き 祖門山興道精舎 堂守 遠孫祖道 敬書 ――――――――――――――――――― *道元禅師『傘松道詠』の御歌
【歌意】粗末な家の垣根に春の気配が感じられてより 往古の七草摘みに心を馳せている (地位や身分の低い者であっても、春が来れば 懐かしい古野の若菜摘みをおもう) 【解読】上智下愚を論ぜず 利人鈍者をえらばず 永遠の昔からある天地一杯の道理を 自分で常に新しく求める
HOME 目録へ戻る 掛物集(一)へ戻る