懐古園における初期の楽譜
「千曲川旅情の歌」表紙 |
「千曲川旅情の歌」見開き2頁 |
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「わずかに飢えをしのぐ」(「みちのくの」より)生活の糧となった楽譜 草笛を吹き、求める人があれば見開きのもの(上)200円、1頁のもの(下)100円でお分けした |
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「初恋」 |
君がなさけに」 |
「惜別の歌」 |
桐朋学園小学校6年生の作文集から
「草笛」 黒沼吉弘
二年生のとき父母たちと来たのに、その時も草笛を吹いてくれたよ、とみな言う全ぜん覚えていない。つまり横山祖道さんに会ったことが、ぼくにとっては、この旅での大きな喜びのひとつだった。
小諸なる古城のほとり 雲白く遊子悲しむ みどりなすはこべはもえず……
ぼくは、今でも城あとの、あの草笛のものがなしい調子が忘れられない。もう60才になったといった祖道さん。おじいさん! ぼく、家に帰っても歌っていますよ。こもろなる……てね。
おこずかいを使いすぎて200円だったこもろなるの楽譜が買えなくて、100円の「はつこい」という楽譜を買ってきましたが、年をとると、ぼくはもっといろいろな心で祖道さんを思い出すだろうと思っています。しみじみとした思い出を、横山祖道さん、ありがとう。
(『草笛禅師』かかる草かかる花さき より)